蒸気機関車の両数について

日本の蒸気機関車の総数

これは難しいお題をいただいてしまいました。
国鉄に加え私鉄、専用線、森林鉄道や工事用の土工ビルといった連中、さらには鉄道連隊に代表される軍隊のもの、外地のものは樺太まで入れるか???
こうなるともう分かりません。
とりあえず国鉄の在籍両数では、最大は1946年度(S21年)の5958両です。
ただし敗戦の翌年ですから、このなかにはかなりの休車があったはずです。

延べ両数はどうなるか、とりあえず国鉄に在籍した形式は
タンク機      206形式
テンダ機     129形式
軽便タンク機   40形式
軽便テンダ機   2形式
(途中形式変更で重複もいくつかあり)

で、両数は足し算すればいいのですが、かなりの手間になるので勘弁。
なんせ一形式一両というのが多すぎます。
ちなみに1906〜7年(明治39〜40年)の鉄道国有化で私鉄17社から引き継いだ機関車は1151両、形式にして171形式、似たような形式は統合されたものの1908年鉄道院発足時点では2140両、163形式、いかに種々雑多であったかが想像できます。
国有化後は地方私鉄へ売却や改造などして整理を進めたものの、1911年にはアプト式を除いた国鉄機関車総数は2350両、190形式、1形式あたり12両強、一形式5両未満のものが91形式、という状況でした。
運用、保守の点で標準化が急務とされたわけです。
標準型機としてまず6700、9550が登場し、その後旅客機はサンプルとして4形式を輸入、貨物機は9550の改良が進みます。
そこで登場するのが1913年〜の9600と1914年〜の8620、6760です。
軸配置2Bの6760はもはや輸送事情にマッチしないためか88両で終わりましたが、9600、8620が大量増備されたのはご存知のとおりです。

手元にあった資料で、主要私鉄の形式、両数がのってましたので、その引用です。

北海道炭礦鉄道 タンク機 7形式16両
           テンダ機 9形式63両

日本鉄道     タンク機 17形式179両
           テンダ機 16形式208両

山陽鉄道     タンク機 11形式54両  
           テンダ機 16形式102両

九州鉄道     タンク機 8形式92両  
           テンダ機 4形式113両  

関西鉄道     タンク機 5形式36両  
           テンダ機 5形式36両

鉄道国有化前の官設鉄道は
           タンク機 31形式711両   
           テンダ機 29形式406両

国有化後の鉄道院時代(1908〜1920)の新形式
           タンク機 2形式43両 
           テンダ機16形式 2046両

鉄道省時代以降(1920〜 )
           タンク機 6形式727両  
           テンダ機 19形式3341両

参考資料 
「世界の鉄道」(朝日新聞社)67,68、別冊蒸気機関車100年
鉄道ピクトリアル「蒸気機関車特集集成」
レイルマガジン増刊「日本の蒸気機関車」

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