名古屋市電 179

ビルの立ち並ぶ一角の公園に小さな単車がひっそりと残っている。
撮影日 2006年4月




地域の集会場として使用されている。
台車はなく車体のみ。








名古屋市電1401が保存されている名古屋市科学館からこの公園までは地下鉄で一駅。
名古屋の都心で時間があったらこの電車の様子も見て欲しい。

この場所の地図

このまま人知れず老朽化、撤去となってもおかしくない状態でしたが、なんと2007年秋に整備、再塗装されました。
「五条川鉄道写真館の吉野富雄さんより画像のご提供をいただきました。

「名古屋市上前津東公園の旧名古屋市電179号車の車体ですが、
今年に入ってから現役時代の名古屋市電を思わせる塗装に変更されています。
ワンマン車をあらわす赤帯が入ってしまったのがご愛敬ですが、
近くに保存されている1401号車を参考にしたためでしょうか。
 扉や窓なども改修されており、今後も集会所(?)として活用していく意思が見られるのは有難い限りです。
 台車がなくなっているのが残念ですが、廃車後半世紀を超えているにもかかわらず、
現役時代の面影を残しているという点で非常に貴重な存在だと思います。」
撮影日 2007年12月22日


2008年1月の様子を軌楽庵様より3点ご提供いただきました。





左側の看板は電車の説明ではなく、公園利用の注意看板。


名古屋市電179号について掲示板に「五条川鉄道写真館」の吉野富雄さんより掲示板に書き込みをいただきました。

名古屋市電179号は現在でも上前津東公園に車体が健在ですが、廃車から半世紀経っていることを考えると奇跡といっても過言ではないですね。
取り急ぎ179号について、私がわかる範囲で書き込みさせていただきます。
既にご存じの内容ばかりかもしれませんが、その場合はご容赦ください。
 179号は、「改造単車」といわれたグループに属する車輌で、名古屋電気鉄道時代から製造された木造単車の車体を半鋼製化・改番したものです。151〜204まで54輌の仲間が改造されました。
 外観上は151.152、153〜170、171〜204の3グループに分けられ、最初の2輌は試作車として、車体前後に傾斜がつき、窓枠もアルミ製でした。
次の18輌は、車体の傾斜をやめて、窓枠も木製になったもの、そして最後の34輌は、側窓が上方にに高くなり、戸袋窓も取り付けられました。
高床式の台車・モーターを利用したにもかかわらず、運転台と客室の段差をなくしたため、客室内に強い勾配がついてしまい、乗客の安定を欠くという点で批評を招くこともあったようです。

 改造年月は以下の通り。
151.152 昭和10年2月 名古屋市電気局工場
153〜160 昭和10年10月〜12月 名古屋市電気局工場
161〜170 昭和11年12月〜昭和12年5月 名古屋市電気局工場
171〜190 昭和12年12月〜昭和13年3月 名古屋市電気局工場
191〜204 昭和13年5月〜昭和14年4月 名古屋市電気局工場

 戦災により、152.166.177が被災(166のみ復旧)、昭和26年までに8輌が事故廃車、昭和31年までに全車廃車となり、名古屋市電から営業用の単車が消えています。179号も昭和31年に廃車になった1輌です。

諸元は、最大長8475mm、最大高3530mm、最大幅2337mm、自重8.3t、台車はブリル21E型(車体サイズ・自重・台車は全車共通)、モーターは151〜160がWH323Aで出力23kw、161〜204がGE249Aで出力24.6kw。

 なお、このグループのうち158.159.162.164.165.180.181.182.185.190.195.196.198.201.203.204の16輌が豊橋鉄道へ譲渡されて同社の500形となりました。

以下は2017年12月1日撮影

赤帯がなくなっていた。窓保護棒も塗られており、手入れはされているようだ。










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