ペルシア湾通信
2004年7月29日

クレーン救出作戦

昨日は倒れたクレーンを起こして工場まで回送しました。
気温50度、湿度80%中での作業ですが、それは百葉箱の中のお話で、
実際の日中の中東の砂漠は地表の温度が80度位になっていて日本には存在しない灼熱地獄です。
(だから名画「モロッコ」のラストシーンでデートリッヒが裸足でクーパーの後を追うの、ありゃ嘘です!)
3日前に熱中症で倒れた私は医者には止められ、どうしようかと迷いましたが、高価な機械のダメージを
最小に抑えたい一心で充分な水分と栄養食を携行し、エアコンが良く効く日本車に乗って出発しました。

 写真1、今日はいつものチェロキーよりもアイドリング時にエアコンが良く効く日産パスファインダーで出掛けました。
1日仕事になりそうなので社員の食料、水も充分に持って行きます。
日中は暑いので、日の出と共に出発です。朝5時で既に気温は37度です。



 写真2、3,4、横倒しになったクレーン車を起こすには、先ずブームを外さなければなりません。
始めに根元の複雑な油圧装置を車体側から切り離します。
横倒しの状態で一部は地面の中に埋まっているので非常に危険な作業です。
別のクレーンとパワーショベルにワイヤーをかけて作業中に車体がこれ以上傾かないように固定してから始めます。
これに午前中一杯かかりました。




 写真5、6,7,8、次にブーム本体を台座から切り離しますが、
それには両者を連結しているピンを抜かなければなりません。
横倒し状態でこのピンには大きな力がかかっているのでパワーショベルで引っ張って
車体とブームの傾きを調整しながらクレーンで引っこ抜きます。




 写真9、 ブームが外れました。



 写真10、外したブームを車体から遠ざけて作業がやり易いようにします。
この時も砂漠の軟弱地盤のために注意してやらない
とこちらのクレーンまで倒してしまう恐れがあるのでヒヤヒヤモノです。



 写真11、水道局がよこしてくれた「応援部隊」ですが、ボーーーっと見てるだけ。
左のモハマッドはトイレで阿片を吸っててウチをクビになった奴ですが、ちゃっかり「公務員」に転身したみたいです。
しかもまだウチのツナギを着てるじゃないですか!



 写真12、ここから2班に分かれます。一つは車体本体を起こすチーム。
もう一つは曲がった3段あるブームをバラしてトレーラーに積み込むチームです。



 写真13、14、ブームの中の油圧ジャッキを取り外しているところ。
これが曲がってると修理代が3倍位になりますが、幸い無事のようです。あーーー良かった!



 写真15,16、いよいよ本体を起こします。パワーショベルで引っ張りますが、
そのまま起こすと衝撃でシャシーがダメージを受けるので、クレーンで吊りながらゆっくりとやります。




 写真17,18,19 起き上がりました。
このキャビンのつぶれ方を見るとよく怪我をしなかったものだと感心します。




 写真20、倒れた衝撃でエンジンをフレームを取り付けるマウントのゴムの部分がちぎれてしまい、
自走不可能になってしまっているので(このマウントも純正品を捜して取り替えたばっかりなんですよ。
泣けてきます!)パワーショベルで引っ張り出します。
道路に出たらイヴェコの3トントラックで牽引して工場まで約70キロを回送しました。



 作業終了は午後5時半頃。私は作業に夢中になり、熱中症の事を忘れていました!
結局最初から最後まで外に居ましたが、作業が終わったらクラクラきました。ヤバいです。

 クレーンの修理代、不動中の作業を考えると大損害で、
今度のジャズコンサートの何倍もの費用がすっ飛んじゃいましたが、
こーゆー作業って何だか模型をいじってるみたいで妙に楽しいんですよ。
相変わらず馬鹿ですね。

 今日はまた点滴を受けながら静養中です。

 写真21、見学していたカラス。




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